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「お母さんを大切にする」のと「マザコン」は全く違う
今回はマザコン男性についてですが、まずマザコンの定義から考えてみましょう。
「お母さんを大切にする」のと「マザコン」は全く違うのですが、その違いとは何でしょうか?
自分の母親を大切にできない人は、パートナーの女性も大切にできません。
その理由として「母親への態度は、いつか自分に向けられる」という可能性が高いからなのです。
母親を大切にできない人が、全くの他人を大切に出来るとは考えにくいものですよね。
夫婦というのは、時としてお互いの親としての役割が必要になります。
そのため父母要素がお互いあるからなのか、そういった傾向にあると言われているのですね。
結婚するには、マザコンではないけれど母親を大切にできる男性が必要条件になっても、おかしくはないと思います。
マザコンは嫁姑問題を悪化させます。
嫁姑問題は、離婚に発展するくらい深刻ですから。
下記に両者の違いを並べてみました。
母親を大切にしている男性の特徴
- 母の日や、お誕生日祝いを忘れない。
- 「親にしてもらう」から卒業し「親に何ができるか」を実行できている。
- 自立しているので自分の家庭には親は踏み込ませない。(過干渉や批判からパートナーを守りながら親とうまく付き合える)
- 親との連絡頻度がそこそこである。
- パートナーと母親を比べない。
上記が母親を大切にしている男性の特徴なのだけど、1つずつ考えていきましょう。
【母の日やお誕生日祝いを忘れない】
育ててくれた母親へ感謝できる人間力が成り立っているのと同時に、人を育てる苦労や愛情を理解しているので恩返しという意味でも、こういった記念日を忘れません。
【「親にしてもらう」から卒業し「親に何ができるか」を実行できている。】
この内容は見極めるための重大なキーポイントなのだけど、マザコン男性は親離れできていないので、してもらうことをまだ卒業できていません。
しかし卒業している男性は「親に何ができるか」に移行しているので、実行にも移せるのです。
【自立しているので自分の家庭には親は踏み込ませない(過干渉や批判からパートナーを守りながら親とうまく付き合える)】
自立した男性は「人の家庭に口を出して良いことなどない」と理解しているのと同時に、親もパートナーも別の人間として理解して大切にできます。
自分の家庭は自分の家庭の問題として、親の力を借りずにパートナーと解決できる力を持っているので親に踏み込ませることもないのですね。
【親との連絡頻度がそこそこである】
これは親への依存という観点での判断になるのですが、親離れしている男性は親との連絡頻度はそこそこ。
頻繁に親と連絡を取り合う理由って、あまり考えにくいですよね。
親御さんがご病気だったり、毎日連絡を取らなくてはならない事情がない限り適度な距離感を取るものです。
連絡の頻度は干渉にもつながるので、大切なチェックポイントだと思います。
【パートナーと母親を比べない】
どんなに母親が優れた女性であっても、パートナーへの敬意と別の人間であることを理解しているので比べることもしません。
マザコン男性の特徴
今度はマザコン男性の特徴です。
- 母親と毎日のように連絡をとっている。
- いちいちパートナーと母親を比べる。(母親という理想を押し付けてくる)
- 「お母さんは〜だった(だ)」と会話に頻繁に出てくる。
- 自立できていないので「母親に何をしてもらうか」から卒業できていない。
- 母親を自分の家庭に踏み込ませる。(過干渉や批判からパートナーを守ることができない)
上記がマザコン男性の特徴なのですが、1つずつ考えていきましょう。
【母親と毎日のように連絡をとっている】
・毎朝、母親のモーニングコールで起きる。
・一日の出来事を報告する。
こんなマザコン男性を知っていますが、お互いに親離れ子離れができていない状態です。
上記の二点は、小学生のすることだと思いませんか?
朝は自分で起きるのが大人。1日の出来事を報告しないといられないのは依存。
執着しあっている恋人同士と同じ状態です。
SNSで子どもを監視する親も同等です。自分の子どもの動向を監視しないと落ち着かない証拠なのですね。
よく「母親にとって息子とは彼氏同然である」と言うけど、まさにその状態なのです。
彼氏のSNSを毎日チェックする女性の執着心と同じです。
私はパートナーのSNSを頻繁にチェックしません。
お互い違う人間であり、他にしなくてはいけないこともありますからね。
それが健全な反応ではないでしょうか。
【いちいちパートナーと母親を比べる(母親という理想を押し付けてくる)】
どんなに母親が優れた女性であっても、パートナーと比べるのは契約違反ですよね。
男性側だって父親と比べられたら嫌なはずです。
しかし、マザコン男性にとって母親は絶対的存在なので母親の言動が正義なのです。
母親と違えば「だめな女」として扱ってくることも少なくありません。
その理由は親離れできていないことから、母親を一人の人間として見ることができないのです。
どういう事かと言うと、親離れすると「親も人間だから完璧ではないんだ」ということを客観的に知ることができるので、理想像で女性を判断しません。
それができていないので、母親と比べるのです。
昔マザコン男性と別れる時に「そんなにお母さんが良いなら、お母さんとご結婚されたらいかがですか?」と言ってお別れしたことがあります。
【「お母さんは〜だった(だ)」と会話に頻繁に出てくる】
これは先程の「母親と比べてくる」に付随するのですが、お付き合いする前に頻繁に「母は〜だった」というワードが出てきたら要注意です。
「きっと、お母さんを大切にしている人なんだ」なんて捉えてしまったら交際後、後悔する事になりかねません。
お付き合いしてからも、いちいち「母親は〜だった」とあなたと母親を比べ、批判してくる可能性が高いからなのです。
成人男性が会話の中で頻繁に母親を出すのは、客観的に考えても成熟しているとは思えない行為。
普段から頭の中で、頻繁にお母さんの存在が出てくるということですからね。
【自立できていないので「母親に何をしてもらうか」から卒業できていない】
「何ができるか」ではなく「何をしてもらえるか」を母親に求めているうちは自立はできていません。
母親から卒業できていない人に、家庭を築くことはとても難しいことです。
【母親を自分の家庭に踏み込ませる(過干渉や批判からパートナーを守ることができない)】
先程と同様に自力で家庭を築くことができない(家庭の問題を自分で解決できない)男性は、お母さんの力を借りて自分の都合の良いように、自分の家庭をコントロールしようとします。
例えるなら、小学生同士の揉め事にいちいち親を出してきて解決するのと同じ。
自分の絶対的な味方である母親を、家庭に踏み込ませることで家庭を支配しようとするのです。
ここまでの説明で、一切パートナーの気持ちに触れていないことにお気きでしょうか?
マザコン男性は小学生同然の精神年齢だから、パートナーが傷ついているなんて事実には目を向ける余裕すらないのです。
結果、パートナーを守ることはできないません。
マザコン男性と家庭を築いても崩壊するのは99,9%である
このようにマザコン男性と家庭を築こうとするのは、泥で一軒家を建てるくらい難しいことが考えられます。
残りの可能性の0.1%だけど、結婚後にマザコン男性が親離れした場合のみ、うまくいく可能性が出てきます。
そこに至るまでは険しい道です。
結婚前には「母親を大切にしている男性」と「マザコン男性」を区別してくださいね。
結婚してしまった、またはなんとかして一緒にいたい場合は、下記のプロセスになります!
親離れにもプロセスがある
親離れできずに苦しいのは、本人も同じですよね。
昔からある「嫁姑問題」もつらい。
その背景には「旦那がマザコンである」事が多く存在します。
今回は、正しい親離れの仕方を考えていこうと思います。
結局、卒業するのは本人にしか出来ませんが、親離れに向けての環境整備は周りの人にもできるのです。
その2つの内容から、親離れに必要な2つのプロセスについて書いていきますね。
まずは、親離れのプロセスから考えていきましょう!
親離れの2つのステップ
まず2つのステップを書いてから詳しく考えていきます。
- 母親以外との世界で自分の居場所を見つける
- 過去の母とのいい思い出と現在を切り分ける
では、1からご説明していきますね。
【母親以外との世界で自分の居場所を見つける】
私達は、お母さんのお腹の中が初めての世界です。
そこから出たものの、自分一人では生きていくことは出来ず、母親に頼って生きる。
そうして母親は子どもにとって「絶対的存在(失えば生きていけない)」になっていきます。
実は、ここで止まっているのがマザコンなのです。
健全であれば、義務教育(小学校)などで家族以外の人間関係を経験し、色んな意見や人格を知り、自己を形成していく。
そうして少しずつ「親もただの人間であり、必ずしも正しくはない」と知って自立していく。
しかし、ここで母親が支配的だったり、子どもを自分から離れないように過度に甘えさせると、このプロセスを学ぶ機会を子どもは見失います。
その結果、母親がすべての世界に止まってしまうのです。
でもチャンスはあります。
その後、自分自身で生きていく術。(仕事)を見つけることです。
ここで今度は、経済的自立に向かう。「もうお母さんの力がなくても生きていける(食べていける)」という自信をつけるのです。
自分自身が食べていくためには、社会と共存しなくてはならないので、そこでたくさんに葛藤を知ります。
合う人、合わない人、嫌な人、好きな人。
様々な人達に揉まれて、自分の居場所を見つけていくのですね。
そしてまた気がつく「親はただの人間なのだ」と。
ここでも、居場所がうまく見つからない場合、母親の元に戻るケースも多く存在します。
この場合、自分の居場所が見つかるまでトライアンドエラーを繰り返すしかありません。
なぜ居場所が見つかったら親離れに近づくのかと言うと、自分の居場所の中で支えてくれた人たちからもらった勇気も大いに関係あるだろうと私は思います。
そして、親も今の自分中心の世界のうちの一人の人間になったことで冷静に判断できたり、距離感を掴むことができます。
これが健全な親離れのプロセスなのですが、ここで母親との関係の中で大きな落とし穴があります。
過去の母とのいい思い出と現在を切り分ける
幼少期にあまり母親と接することが出来なかった子どもは、精神的に不安定でもあるのです。
それ故に「母親に愛されている自信」が少ないこともあります。
なので、数少ない過去の思い出を自分自身に常に思い出させることで寂しさを紛らわそうとするのです。
例えると「ウニとジャンクフードの効果」と私は名付けています。
ウニのような高級食材はいつも食べられないので希少価値もあり、失いたくない。
一方で、気軽に食べられるジャンクフードなどに希少価値はなく、値段も手頃。
失ってもダメージは少ない。
愛情も、少なく与えられて育てば希少価値(ウニ)になり失いたくないあまり依存します。
その結果、今現在の母親を人としてちゃんと見ることができなくなるケースがあるのです。
更に付随して、母親が幼少期に一緒にいられなかった時間を取り戻そうとして子どもに依存するケースも少なくありません。
その場合は自分自身が、母親の依存を振り切るしかないのです。
「今の自分と母親」「過去の自分と母親」2つをしっかり切り分けて考えなくてはなりません。
私にも、経験があるのですが、親が離婚する前に家族で水族館へ行きました。
その際に買ってもらったラッコの人形は、捨てられるまで大人になっても大切にしていたし、行った思い出は今でも鮮明に覚えています。
その思い出が、嘘になってしまうようで現在の家族をちゃんと受け止められなかった過去は大きいものでした。
今は切り分けることができたけど、そのためにも自分の居場所(信頼できる人間関係)は必要不可欠でしょう。
幼少期に触れ合いが少なかった場合ではなくても親離れする際に「過去の良い思い出」というのは悪い意味で大きく作用することがあります。
でも、切り分けて親離れ出来た後には「過去のいい思い出」はしっかりいい思い出になっているから安心して欲しい。
これが親離れのプロセスなのですが、嫁姑問題に視点を合わせてみましょう。
旦那の親離れに一番大切なもの
嫁姑問題の大半が「旦那がしっかり守ってくれない」ではないでしょうか。
ここで「なんで守ってくれないのよ!」と訴えても状況は悪化するばかりです。
しかし、方法はちゃんとあります。
それは
【旦那さんの心の居場所をしっかり作る】
親離れのプロセスとして、自分の居場所(信頼できる人間関係)の話をしたけれど、家庭というのはまさに親離れに最適の場所です。
姑問題に悩みだすと夫婦関係も険悪になる。
↓
そうなると肝心な旦那さんの心の居場所がなくなってしまい、崩壊を招いてしまいかねない。
なので「ここがあなたの居場所だよ。一緒にこの国を守っていこう」という意志を伝えながら「一緒に生きていく」という安心感を持てる環境整備が必要です。
女性の、不安定で悲しい気持ちは痛いほどわかります。
嫁姑問題で離婚経験が私にもあるからです。
でも、終わった今でも思う。
「今ここに書いていることを実行していたら、家庭は壊れなかったかもしれない」と
旦那さんの居場所ができたら、旦那さんの心の中で変化が起きる。
「親もただの人間であり正しくない時もある。俺が守りたいのは、ここにある自分の居場所なんだ」
そうすると、夫婦喧嘩なんかしなくても親離れした旦那さんは自分の国を守ろうとします。
これを読んでいる人は、親離れに悩んでいるのでしょう。
悩んでいる方が、自分自身なのか、相手なのかは文字を打っている私には見えませんが、このプロセスを何度も見直してトライすれば、ちゃんと解決できます。
そして親離れできたら、必ず忘れてほしくないことがあるのです。
それは
「お母さん今まで育ててくれてありがとう」
ってこと。
親離れとは「親を批判して遠ざける」ことではなく「親も一人の人間として認識する」ことであり、親子にとっても良いことなのだと思います。