目次
子どもから信頼を得られない原因
子どもは大人たちの都合よく思い通りになる人形ではありませんよね。
多くの大人たちが「わかっている」と言いつつ、自分の都合のいいように扱いがちになってしまいます。
人形だなんて思っていないのに、そうなってしまうのは悲しいですよね。
今回は、子どもとココロの距離ができてします原因と、ココロの距離を近づける方法について考えていきますね。
・言う事を聞くのがいい子。だと思っている。
・言う事を聞かなければ叱る。
・負の行動ばかりに注目し批判する。
・子どもの話を聞かない。
・自分の都合で子どもができないような大きな課題をやらせる。
・プロセスを見ないで結果だけを重視する。
・何かできたら物を与える。
・逆にできなかったら罰を与える。
以上が子どもからの信頼を遠ざける大人の特徴なのですが、具体的に1つずつ説明しますね。
【言う事を聞くのがいい子。だと思っている】
学校の先生ですら、最近はこういった傾向が多いと感じますが「言う事を聞くのがいい子」と言う発想は勝手な大人の都合でしかありません。
大人でさえ、人の言うことなんか聞きませんよね。
〜解決策〜
子どもは言う事を聞かないものだと理解する。理解した上で正の行動に注目し子どもを認める心を持つ。
【言う事を聞かなければ叱る】
「座りなさい」と指示をして、座らないと叱る。
よくある光景ですが、正しくて有効な手段でしょうか?
説明もなく、いきなり叱られたら大人だってその人への信頼感は薄れます。
〜解決策〜
どうしてその場で座らなければいけないのかを説明し、そうしてくれたら(嬉しい。助かる。)という気持ちを伝える。
そうする事で自分は親に喜んでもらえることと、なぜそうしなければいけないのかを学ぶことができる。
【負の行動ばかりに注目し批判する】
負の行動ばかりに注目すると、そうすれば親が構ってくれるんだという事を学び、正の行動は無意味だと自覚してしまいます。
批判というのは、勇気を奪うだけでなく信頼関係も破綻させてしまうのです。
正の行動を起こしても、その行動は当たり前の行動だと思っているので反応せず、結果的に子どもを無視していることになっているのですね。
〜解決策〜
正の行動に注目し、感謝や喜びを伝える。そうする事で、正の行動によって親から構ってもらえるという事を覚える。
「いちいちそんなのできない」って気持ちも子どもがいるから私もよく分かるのだけど、意識することで少しずつシフトできる。
【子どもの話を聞かない】
大人の主観だけを押し付け、子どもの話を聞かないパターンです。
例えば、お友達のおもちゃを子供が奪ってしまったとて、理由も聞かずに「そんなことしたらダメでしょ!謝りなさい!」と押し付ける。
大人だって、話をちゃんと聞いてくれない人に心は開きませんよね。
〜解決策〜
まずは子どもの言い分を最後まで聞く。
先ほどの例であれば、「どうしてお友達のおもちゃをとってしまったのかな?理由があるなら聞かせてほしいな」
もしかしたら、先に遊んでいたかもしれません。
子どもの行動には必ず理由があります。
ちゃんと話を聞くことで、信頼関係を築けます。
【自分の都合で子どもができないような大きな課題をやらせる】
子どもをよく観察せずに自分の主観で子育てしている人にありがちなのが、できる見込みのない大きな課題を押し付けること。
それができなかった子どもは「自分はダメな子なんだ。どうせ何をやってもダメなんだ」と、チャレンジするという行動をしなくなってしまいます。
語学も知らないのに、突然ポルトガル語を話せと言われたらできませんよね?
人には何かできるまでのレベルアップが必要。
非行に走ってから信頼や勇気を取り戻すのは簡単ではありませんから、注意したいところですよね。
〜解決策〜
子どもをよく観察し、その子の今のレベルに沿った課題をやらせてあげること。
できなくても批判せず、次はどうしたらいいかを一緒に考え、悔しさや悲しさの感情を受け止める。
【プロセスを見ないで結果だけを重視する】
結果だけを重視するのはとても危険です。
結果さえ良ければいいと子どもが判断した場合、不正行為に走ったり、プロセスが大切ではないと思い込むので結果に至るまでの行動に力を入れるという事をしなくなりあmす。
〜解決策〜
大切なのはプロセスです。
結果というのはプロセスの積み重ね(トライアンドエラー)を繰り返してついてくるものです。
結果ではなく、その取り組みを頑張ったことに注目し、何度失敗してもめげない強い心を形成することこそが子どもの自立につながります。
【何かできたら物を与える。逆にできなかったら罰を与える】
何かするということ=ものがもらえる
という思考は、ものをもらえなくなった途端に行動しなくなります。
何のためにその行動をするのかをわからない子どもは、自分で考えることもやめ、物がもらえる時のみ行動するようになりとても危険。
例えば、テスト勉強をするのは子ども自身の将来のためですよね。
物やお金をもらう事で本来の目的「自分のため」ということを忘れてしまいます。
できなかったら叱るというのも、子どもの勇気をさらに奪い負の行動で親の興味を引く事を覚えさせるだけになってしまいます。
〜解決策〜
何かできた時は、一緒に喜んだり、感謝を伝えましょう。
大人だって、何かできたときには「ありがとう」と言ってもらえたら、また次の勇気につながりますよね。
できなかった時には次に繋がるように勇気付け、あくまでも一緒に歩んでいる姿勢を親が示す事で、子どもの中に大きな信頼関係と、友人やパートナーができた時に同じように歩めるようになります。
例外
子どもが危険な行為、または他人に迷惑をかけた時は怒る。
意味分かんないくらい私は怒ります!
自分、または他者を傷つけることに関しては全力で止めなければなりません。
でも親である以上、口が出てしまうときもありますよね。
ここからは、口出ししなくても良いように子どもを自立させる方法を書いていきます。
自立には責任感が重要
自立とは「自分で立つ」ということです。
「自分で立つ」ということは、自分の行動に最後まで責任を持たなければ自立とは言えません。
ただし、身体やココロが不自由な方の自立は例外です。
人に助けてもらいながら、社会に出ていくのも自立の一つです。
- 物事を自分で考えられる力を持っている。
- 自分で決定できる。
- 結果の責任を取ることができる。
この3つが揃っていなければ自立とは呼べませんが、この3つに共通して大切だと言えることが「責任感」になります。
なぜ自立が必要になるのかというと、最近の授業では子どもたちに体育の時間「転び方」を学ばせる学校もあるそうです。
それは「転び方」を知らないからであり、そこには「親が転ぶ前に手助けしてしまう」という背景があるからですね。
外遊びをしなくなったことにも原因を感じます。
子どもが、どんなに痛い思いをしても「転び方を学ぶ」ことが自立には欠かせません。
いつも誰かに助けられ、自分で決定することができないまま大人にになるということは「責任を人のせいにし押し付ける」人間になってしまうのです。
「あの人があんなことを言ったから」
そんな大人にはなって欲しくないですよね。
そのためにも自立について「親が先に学ばなくてはならない」と私は強く感じています。
「責任」と「自立」はセットと考えることができると言えますよね。
責任感の育て方
責任感の育て方を考えていきましょう。
これは小さな頃から育てることができるのですが、責任感を育てるにあたり、やってはいけないことが「過保護」になります。
過保護については下記の記事をご参照ください。
自立に向けての3ステップを考えていきましょう。
【1、物事を自分で考えられる力を持っている】
考えることを人任せにしていては「無責任」と同じ。
自分で考える能力をつけさせ、責任感を育てるには「親が手出し口出しをしない」ことが鍵になります。
どんなに悩んだとしても「本人が考えている間は見守ること」が大切です。
親が「手出し口出し」してしまうと、自分で考える能力を奪ってしまうのです。
自分で考える力を身につけなければ、次のステップ「自己決定」へ移行できません。
自分で考えることが出来るようになったら、次に進みましょう。
【2、自分で決定できる】
自分で決定するということは、決定した事柄の責任を取らなければなりません。
言い換えると、自分で決定しなければ、責任を取らなくてもいいということになってしまうのです。
自分で考えた結果を、自分で決定する力というのは、大人になってから大きな力を発揮できるようになります。
生きるということは、選択と決断の毎日です。
自己決定を奪わないためにも1の「考える力」同様に、どんな結果であれ命の危険がない限り、本人に決定させることが重要です。
【3、結果の責任を取る】
最後は「結果の責任を自分で取る」ことが最終目標。
ここまでの項目で、大人が手出しすると「自分で決めたことではないから責任は取らなくてもいい」という逃げ癖がつくこともあります。
そうならないためにも、責任を取ることで「自分で決定するということの意味」を学ばせてあげなくてはなりません。
例えば、
子ども本人が朝何を飲むのか考え(1、物事を自分で考える力)牛乳にしました。(2、自分で決定できる)
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自分で飲み物を用意すると本人が決め(2、自分で決定できる)、冷蔵庫に取りにいきコップに注ぎましたがこぼしてしまいました。
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1,そこで大人が拭いてしまうと「自分で決定したことの責任」を取っていないことになります。
2,子ども本人にこぼした牛乳を拭かせた場合(3、結果の責任を取る)ことになり、次は拭きたくありませんから「こぼさないように入れる方法」「上手に拭く方法」を学ぶのと同時に「自分で決定したことの責任」をとったことになります。
こぼしてしまった牛乳を頑張って拭いても、うまく拭けなかった場合一緒にどうやって拭いたらうまく拭けるのかを考えることは責任を放棄させていることにはなりません。
一生懸命に頑張ったけど壁にぶつかりどうにもならなくなった時にだけ「適度な手助け」をしてあげるということが親の大切な役割になります。
これが自立の行程です。
子どもを自立させるには親の自立が必要になります。
親の自立とは何でしょうか?
子どもの自立に必要な親の自立とは
育児本というものが多く世に出されている中で、私の意見としてはその多くの育児本が
「子どもをコントロールするための本」が多いなと感じる中「親の自立についての本が少なすぎる」
と日々思います。
自立できていない親が、どうやって子どもに自立の道を示せるのでしょうか?
例ると、
親が自転車に乗ったこともないのに、子どもに
「自転車に乗れないと今後困ることになるから、乗れるようになりなさい」
と言ったものの、自分が自転車に乗れないので自転車をこぐどころか、どこを触ったらブレーキがかかるのかもハンドルの正しい持ち方もわからないので「いいからとにかく乗れ」と言っているようなものなのです。
子どもの立場からすれば「お母さん(お父さん)ができていないのに、偉そうに言わないでほしい」
という不信感と同時に、お手本がないので、すごく学びづらいという問題ができます。
人に何かを教えるためには、できているだけではなくその物事に関しての「熟知」ということが必要になるのですね。
熟知するには、成功したとしても「より良い成功」にするにはどうしたらいいのかを考え実行することです。
では親の自立とはどう言ったことでしょうか?
親の自立に必要な3つのステップ
親の自立にも、子どもの自立と同様なものが必要になります。
- 物事を自分で考えられる力を持っている。
- 自分で決定できる。
- 結果の責任を取ることができる。
上記の3点が必要なのですが、大人の場合は環境が子どもとは異なるため、対処については違った配慮が必要です。
【1、物事を自分で考えられる力を持っている】
育児の問題が発生した時、わからないからそのままにしておくということは「物事を自分で考えることを放棄している」ことになります。
育児だけではなく、夫婦の問題や友人関係も同様だけど、その時に答えが出なかったとしても
「考え続ける」ことが考える力につながります。
1つの点が、長く続く人生の中である日突然、一本の線になることは珍しいことではありません。
それが、ひらめきということです。
私は、自分自身が天才でないことは自覚しています。
新しいことを生み出す力が弱いという自覚もあるため、その弱点を補うために「たくさんの本を読み、知識を教えてもらい、自分なりの答えを見つける」ということをして「物事を考える力」に変えています。
誰しもが、人生わからないことだらけですよね。
わからなければ知っている人に聞いたり、本を読んだり、ネットで調べることだって立派な「考える力」につながります。
【2、自分で決定できる】
自分で決定するということは、失敗してもその責任を自分で負うことになりあmす。
子育てというのは人生一度きりで「失敗して我が子が誤った道へ行ってしまったらどうしよう」と踏み出せずにいる親御さんをよく目にします。
私の見解では、親だって子どもと同じく「トライアンドエラーを繰り返し学び成長する」ものと思っていますかた、間違えてしまったら修正すればいいのだと考えています。
その姿を見て育つ子どもは「失敗しても修正すればいい」ということを学べます。
何かを始めることに、遅いということはありません。
何も決定せずに放置していることの方が、よっぽど怖いことなのです。
決定しないということは、迷い続けていることになりましが、迷い続けていても決定せざるおえないことが人生似は起こりますよね。
自己決定できない人がどうなっていくのかというと、人に決められないと行動できず「他人の人生を生きる」こととなります。
失敗こそ、貴重な経験という宝ってことですね。
【3、結果の責任を取ることができる】
結果の責任を取らずに「口だけ」で終わったり「責任逃れして去る」ような人が自立しているとは言えません。
命の危険に関わる問題でない限り「謝る」とか「言動を修正する」ことは可能です。
結果に対して成功した場合はいいのでしょうけど、失敗した場合に「逃げずに対処できるか」が大切です。
失敗したらまた1の過程に戻り、新たな方法を考えれば良いのですね。
私は娘が部屋の掃除がうまくできず、何度も二人で失敗しました。
・帰宅したら掃除すること
にしてみたり
・一緒に掃除してみる
ことにしたり
時には声を荒げてしまったことだってあります。
娘が掃除できるようになるための方法を一緒に諦めずに探り、徐々にできるようになってきました。
1度の決定で、物事が成功することの方が珍しいのです。
失敗しているかのように見えて「気がつかずに成長している」ことも多々あります。
先ほどの「帰宅したら掃除すること」と「一緒に掃除してみる」の2回の失敗の組み合わせが「自力で掃除できるようになってきた」につながったのです。
失敗を繰り返すことで、「強いメンタル」が形成されていきます。
親も人間ですから、子どもと一緒に成長してもいいのではないでしょうか。
適度な母性についてはこちらから↓