歯周病を予防してヘモグロビンA1cを下げよう【1型糖尿病に負けない】

目次

歯周病を予防すればヘモグロビンA1cを下げられる

糖尿病患者さんが歯周病にかかりやすいというのは皆さんご存知のことと思いますが近年、その逆の見解が発表されました。

というのも、歯周病が糖尿病の疾患を悪化させていることがわかりました。

ということは歯周病を予防したり治療すれば糖尿病に良い変化をもたらすということにもなりますね!

ということで今回は、歯周病と糖尿病について触れていきたいと思います!

歯周病とは

まず「歯周ポケット」とは一体どういったものなのかご説明していきますね。

歯周ポケットとは、歯と歯茎の間の溝のことを指すのですが、溝の深さは健康な人で1〜2ミリ程度。

それが歯周病の悪化に伴って深くなっていくのですが、なぜ溝が深くなっていくのかというと、歯周病菌というものが増えていくと、悪さをして溝を深めていくのです。

そして歯周ポケットの深さが4ミリを超えてしまうと、歯周炎(歯槽膿漏<のうろう>)といわれるようになっていきます。

歯周ポケットの表面積の合計は、だいたい手のひらサイズ

手のひら全体に小さな傷が合ったとして、処置をせず菌が萬栄している状態が歯槽膿漏になります。

それが糖尿病患者さんの体にどういった影響を与えるのかというと、歯周ポケット内では免疫反応が起こります。

その免疫反応では炎症性サイトカインという物質が生成され、その物質がインスリン抵抗性を阻害するのです。

インスリン抵抗性というものが阻害されると、インスリンが体に効きづらくなります。

これは大きな問題ですね。

歯周病は、歯医者さんできちんと治療できるので安心してくださいね。

歯周病を治療することでヘモグロビンA1cの数値が低下する。

歯周病を治療することにより、インスリン抵抗性を阻害していた炎症性サイトカインが減少し、結果ヘモグロビンA1cが低下します。

その数値は平均で0.5%前後も低下するとのこと。

0、5%も下がるというのは、糖尿病患者さんにはとても嬉しいことですよね。

私も嬉しい。

歯科総合研究科の森田学氏が、元々ヘモグロビンA1cが7〜10%だった2型糖尿病患者さんに協力をお願いした実験があるのですが

ブラッシング指導などの保健指導のみを行った場合には、ヘモグロビンA1cが下がらなかったのに対し、歯周病治療を受けてもらった患者さんのヘモグロビンA1cは3時ヶ月後には0.4%も下がりました。

美容でいうアンチエイジングの方でも、歯周病治療は変化をもたらしています。

私達の体内には「活性酸素」と呼ばれるものがあります。

活性酸素とは、体内に侵入してきたウイルスや細菌を倒してくれる良い効果の反面、体の細胞を酸化させ老化させてしまう作用も持っています。

歯周病にかかった患者さんの口腔内では、活性酸素が過剰に発症していることがわかっています。

治療することにより活性酸素の発生を減らし、若々しいお肌を手に入れられます。

ということはお肌の大敵でもあるのですね!

歯科の定期検診は、3ヶ月に1回は行くのがベストです。

 

まとめ
  • 歯周病が糖尿病の疾患を悪化させている。
  • 歯周病を予防したり治療すれば糖尿病に良い変化をもたらす。
  • 歯周病によりインスリンが効きづらくなる。
  • 歯周病治療を受けるとヘモグロビンA1cは3時ヶ月後には0.4%も下がる。
  • 歯科の定期検診は3ヶ月に1回は行くのがベスト。
  • 歯周病を予防したり治療すればアンチエイジングにもなる。