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第5話!同じ救いでもこうも人間の反応が違う
凪ちゃんのゾンビ化を止めるべく、雨の中泣きながら訴えた慎二くんの気持ちは凪ちゃんに届きませんでした。
凪ちゃんの中での慎二くんは、別れる前の慎二くんで止まっているのです。
別れた後に、凪ちゃんが真摯にゾンビ化を止めてくれる優しさに気が付けないのはいけないことなのでしょうか?
人はそう簡単に、記憶を切り替えることが出来ません。
これも慎二くんが、自分自身に当たるブーメラン反応なのでしょうか。
うららちゃん親子がやってきた時は、素直にお風呂に入って大きな茶碗蒸しを食べていました。
親子の優しさには気がつけるのに、過去の記憶が凪ちゃんに慎二くんの優しさを伝わらないようにしてしまったのかもしれません。
ゴン (中村倫也)に恋をし “闇堕ち” してしまった凪 (黒木華)。
心配した慎二 (高橋一生)は雨が降る中、凪に会いに行く。
しかし、素直な気持ちを伝えられない慎二は、またしても凪を過呼吸に追い込みそうになってしまう。
凪はたまたま通りかかったみすず (吉田羊)とうらら (白鳥玉季)の親子に助けられ、そのまま2人の家に行く。
久々にうららの顔を見て、みずずの手料理を食べて、凪は自分がいつからうららと遊んでいないか、いつから自炊をしていないかと考える。
一方、慎二は風邪をこじらせながらもスナック 「バブル」 へ行くが、店は2号店開店準備のため閉まっていた。
翌日、凪は緑 (三田佳子)に誘われてラジオ体操に参加する。
自堕落な生活を続けていた為ため、久々に日差しを浴びてふらつきながらも買い物へ。その帰り道、ママ友3人とランチしているみすずの姿を見つける。
妙な空気を感じ取った凪は、そっと様子をうかがうことに。
そして、自分の部屋に戻り、見渡した凪は、すっかりしおれた豆苗や、相棒の扇風機にタオルがかけられていることに気づく。そこにゴンが訪ねてくるが…。
引用元https://www.tbs.co.jp/
お風呂と料理に触れて気がついたゾンビの自分
うららちゃん親子に、癒やしてもらった時、大きな茶碗蒸しを食べました。
そこで、自分が自炊していないことにやっと気がついたのですね。
人の心理は、声を荒げて「散財なんかしなかった!」と言われるよりも、自分を投影できる鏡があれば人は簡単に気がつくことができるのです。
料理は凪ちゃんにとって、大きな自分の存在価値でもありました。
それを失ったことに気がついたのですね。
部屋に戻ると、ゴンくんがやってきて、また甘い誘いを仕掛けてきます。
そこで、お風呂に入ったことを伝えると「湯冷めしちゃうといけないね」と諦めてくれましたが、そのままだったら危なかったのかもしれないシーンでした。ついて行っちゃったかもしれません。
その時ちょうど、ゴンくんに夢中になってるモルちゃんがゴンくんを探しに来たのです。
その顔を見て「ゾンビだ・・・」と思った凪ちゃんは、自分の顔を鏡で覗いてみると、まさにゾンビの自分が見えした。
これも自分をモルちゃんに投影した結果、やっと客観的に自分を見られたのですね。
ここで大切なのは慎二くんの「お前ゾンビみたいだぞ」の言葉が、時間差でちゃんと響いたこと。
誠実に向き合って本気でかけた言葉は、いつか通じる。私はそう信じています。
慎二くんナイス!
目が冷めたら旅に出よう
こんなんじゃダメだ。と確信した凪ちゃんは、ゴンくんとではなく、自分ひとりで旅に出て一緒に行った海を目指します。
しかし、所詮は自転車。険しい道のりでした。
目が冷めかけの時って、何でもいいから夢中になることで脳内がリセットされることも多いのです。
いい感じに作用してますよね。
道に迷ってたどり着いたのがなんと、慎二くん行きつけのお店。
そこで優しさに触れた凪ちゃんは、お店を出てやっとゴンくんと一緒に来た海に辿り着きます。
その景色は、前みたいに綺麗じゃなくて普通の海でした。
恋愛においてこういうことはよくある現象なのですが、脳内麻薬が切れたのですね。
たったそれだけです。
そこで別れを決意した凪ちゃんは、またまた頑張って帰宅してゴンくんに隣人の関係に戻りたいと告げました。
ここで凪ちゃんの必殺技。傷つけられたのに優しさで戦っちゃう技(勝手につけた)
の発動。
ゴンくんが「百害あって一利なしの、ぶっ壊れたドラッグ野郎でしょ?」と悲しそうに言いかけたのに対して「美味しいちぎりパンをたくさん持った、かなり色っぽい女子中学生」なんだと説明しました。
凪ちゃんの戦い方は、素晴らしいですよね。
こうして、メンヘラから卒業した凪ちゃん。
おめでとう!!
実際は、こんなにスマートにメンヘラから卒業は出来ません。
モルちゃんのようになっていくのが現実だと思います。
でも凪ちゃんのように卒業できたら、こんな素敵なことはないですよね。
周りの人に支えられて、人を傷つけず卒業できました。
誰もが、経験したことのない事柄や経験で痛い思いをする。
でも、それは人としての成長に欠かせないものなのだと思います。
これから凪ちゃんは、どんな風になっていくのか楽しみですね!
恋を知ったなら次に泣くのはあなたの番かも
さて次はゴンくんです。
「失って気がついた」とは正にこのことですね。
今までの思い出が胸に残って「百害あって一利なしの、ぶっ壊れたドラッグ野郎でしょ?」と悲しそうに言いかけたのに対して「美味しいちぎりパンをたくさん持った、かなり色っぽい女子中学生」なんだとプラスの言葉を言われたら、恋に落ちても仕方ない。
でも今までのブーメランを全部受け取って、それに打ち勝って、壊れずに凪ちゃんを取り戻すことはできるのでしょうか?
不義理を働くと、相手を傷つける。
傷つけた相手に、1度でもサヨナラされてしまったら、戻れる可能性は0に近いと言ってもおかしくはないくらいなのです。
頑張れゴンくん。
今どきの子どもは頭もいいし強いんだぞ
では恋愛心理について考えたよ。続いては親子関係!
実は、私が凪のお暇5話で一番感動したのがこの親子のお話です。
うららちゃんのお母さん、みすずさんはシングルマザー。
意地悪なお母さんの集まりで、サンドバックを食らってしまいます。
でも、ここで仕返ししないのが子どもを愛している証拠です。
標的が自分なのはいい。でも、子どもにはそんな思いはさせないと。
それと同時に、みすずさんはそんな暇人ではないからサンドバックも大して痛くないのでしょう。
みすずさんが居なくなってから、いじわるなお母さん達が「男に頼らないと生きていけないって嫌よね」なんて会話をしていましたね。
ここに出てくる、お母さん達は満たされていないのです。
満たされていないから、誰かを突き落として幸せだと思いたい。
噂や人を蔑むことで、自分は違うんだと思い込みたい心理の現れです。
学校帰りだというのに、うららちゃんは一人。
その理由は、意地悪なお母さん達が「うららちゃんと遊んじゃいけません」と言ったから。
昔のドラマなんかだと、子ども達も一緒になってうららちゃんをいじめるっていうのがセオリーでした。
しかし、現代の子どもたちは達観しています。
彼女たちは親の前でだけそうしていて、しっかりお揃いのぽんぽんをつけていました。
うららちゃんが、実は団地住まいだったことを開示したらもっと仲良くなれたと。
子どもは、大人が思うよりしっかり大人を観察しているのです。
何が良くて、何がいけないのか。ステキング!
その後、道でそのお母さんたちに、凪ちゃんが質問される。「うららちゃんのことが心配で。虐待とかされていない?私達でなんとかしてあげないと」
やりすぎですよね。
それもうららちゃんの前で。
ここで、うららちゃんは意地悪なお母さん達をある場所へ連れて行きました。
お母さんが勤める工事現場。
みすずさんはクレーンの操作を担当する技術者で、他の作業員たちに指示を出して工事を進めているエラーい人だった。
大きな大きなクレーン操作する女性ってかっこいい!
自慢のお母さん。
私はここで号泣しました。
さっきの「男に頼らないと生きていけないって嫌よね」って言葉と、意地悪なお母さん達をうららちゃんの戦い方でノックアウトしたのです。
うららちゃんが、友人も自分で選び、お母さんとの関係もブレずにしっかり生きている姿を見せることで、凪ちゃんの目を覚まさせる一歩になったのですね。
世に生きるシングルマザーの皆さんに伝えたい。
私もずっとシングルマザーでした。
不安もたくさんあったけど、しっかり子どもと向き合い、誠実に生きていたら、子どももまたしっかりとした意志を持ち誠実で勇敢な子になるって私は信じている。
嫌な大人に負けてはいけない。
私達にそんな暇はないのだから。
第6話は人生で皆が通る道。【やっと一人きりで自分を考える時が来た(大島凪)未練男子(我門慎二)とメンヘラ製造機の恋煩い(安良城ゴン)と就職決まったけどしんどい女子(坂本龍子)】🔻